庭木が伸びて二階の窓にかかってきた、道路に枝が張り出して通行の邪魔になっている、隣の家の敷地に入ってしまった。気になってはいるものの、いつ頼めばいいのか分からず先延ばしになっている方が多い作業です。
先に結論をお伝えします。時期を気にして先延ばしにするより、困っている時点で相談したほうが良いです。理想の時期はたしかにありますが、それを待って枝が隣家や道路に張り出したままになるほうが、実害としてはずっと大きいためです。
そのうえで、木の種類ごとに向いている時期はあります。この記事では、時期の考え方、放置したときに起きること、費用の目安、そして隣家や道路にかかった枝の扱いまで整理しました。
剪定に向いている時期の、基本の考え方
細かい話に入る前に、大枠を押さえておくと判断しやすくなります。
落葉樹は、葉が落ちている冬
秋から冬にかけて葉を落とす木(ハナミズキ、モミジ、サルスベリ、ウメ、カキなど)は、11月から2月ごろが適期です。
葉がないので枝ぶりがはっきり見え、どこを切るべきか判断しやすくなります。木も休眠しているため負担が小さく、切り口からの病気も入りにくい時期です。
常緑樹は、暖かくなってから
一年じゅう葉がついている木(キンモクセイ、ツバキ、カシ、マツなど)は、寒さの厳しい時期に強く切ると弱ります。3月から6月ごろ、または9月から10月ごろが向いています。
生垣は、年に2回が目安
形を保ちたい生垣は、6月ごろと9月から10月ごろの2回刈り込むと、一年を通してきれいな形が保てます。年1回だけにする場合は、伸びが落ち着く秋のほうが長持ちします。
花が咲く木は、咲き終わった直後
これは覚えておくと役に立ちます。花芽(来年花になる芽)は、花が終わったあとしばらくしてから作られます。花芽ができたあとに切ると、翌年の花が減ります。
ツツジ、サツキ、アジサイ、キンモクセイなどは、花が終わってすぐに切るのが基本です。アジサイを冬に切って翌年咲かなかった、というのは非常によくある失敗です。
木の種類別・剪定時期の目安
| 木の種類 | 向いている時期 | 注意点 |
|---|---|---|
| ハナミズキ・モミジ | 11月〜2月 | 葉が落ちてから。切りすぎると樹形が崩れます |
| サルスベリ | 12月〜3月 | 強く切っても春に伸びます |
| ウメ | 花後(3月)と落葉期 | 花芽の位置を見ながら切ります |
| ツツジ・サツキ | 花が終わった直後(5〜6月) | 夏以降に切ると翌年の花が減ります |
| アジサイ | 花が終わった直後(7月まで) | 秋冬に切ると翌年咲きません |
| キンモクセイ | 花後(11月)または3〜4月 | 強い刈り込みは春に |
| ツバキ・サザンカ | 花が終わった直後 | チャドクガに注意が必要な木です |
| マツ | 春の芽摘みと11〜12月の手入れ | 技術が要るため、慣れた者が担当します |
| 生垣(カイズカ・レッドロビン等) | 6月・9〜10月の年2回 | 形を保つなら2回が理想です |
| ケヤキ・シラカシなど高木 | 11月〜3月 | 高所作業になるため装備が必要です |
時期を外しても、やったほうが良い場合
次のような状況では、適期を待たずに手を入れます。
- 道路や隣家に枝が張り出している
- 電線や電話線に接触しそう
- 枯れ枝が落ちてきそうで危ない
- 台風の前で、倒木や枝折れが心配
- 売却・引き渡し・法事など、日取りが決まっている
安全と実害が優先です。時期を外すぶん、木への負担が少なくなる切り方を選んで作業します。
剪定でよくある3つの失敗
ご自身で切られたあとに相談をいただくことがあります。多いのは次の3つです。
1. ぶつ切りにしてしまう
伸びた枝を、途中でばっさり水平に切る切り方です。手軽ですが、切り口から不自然に何本もの枝が立ち上がり、翌年には切る前より混み合った姿になります。
本来は、枝の分かれ目まで戻って切る(枝の付け根で落とす)のが基本です。そうすると自然な形が保たれ、伸び方も暴れません。
2. 太い枝を、根元ぎりぎりで切る
幹にぴったり付けて切ると、幹の組織まで傷つけてしまい、そこから腐りが入ることがあります。逆に、枝を長く残しすぎると、残った部分が枯れ込みます。
枝の付け根には少し膨らんだ部分があり、そのすぐ外側で切るのが正しい位置です。切る場所が数センチ違うだけで、木の回復がまったく変わります。
3. 一度に切りすぎる
大きくなりすぎた木を一気に小さくしようとして、葉をほとんど落としてしまうケースです。木は葉で養分を作っているため、急に全部なくすと弱り、最悪の場合そのまま枯れます。
目安として、一度に落とすのは全体の3分の1程度までです。それ以上小さくしたい場合は、2年から3年かけて段階的に下げます。当社でも、大きく下げたいご希望のときは、この進め方をご提案することがあります。
チャドクガには特に気をつけてください
ツバキ、サザンカ、チャノキには、チャドクガという毛虫が付くことがあります。この毛虫の毛は非常に細かく、触れなくても風で飛んできて皮膚に刺さり、強いかゆみと発疹を引き起こします。
知らずに剪定して全身に症状が出た、という話は珍しくありません。葉の裏に毛虫が並んでいるのを見つけたら、ご自身で作業せず、まずご相談ください。
放っておくと、何が起きるか
「そのうち」で先延ばしにされることが多い作業ですが、時間が経つほど手間も費用も増えます。
隣家とのトラブルになる
いちばん多いのがこれです。落ち葉が隣の敷地に落ちる、枝が越境する、日当たりを遮る、実が落ちて汚れる。言いにくいまま何年も我慢されていて、ある日まとめて苦情になる、という形をよく見ます。
なお、民法の改正により、隣地から越境してきた枝については、一定の手続きを経れば切られる場合があります。切られてから知るより、こちらから先に手を入れておくほうが穏やかです。
作業の難度と費用が上がる
脚立で届く高さのうちに切っておけば、それほど大掛かりにはなりません。屋根を越えるまで伸びると、高所作業になり、装備も人員も増えます。太い幹を切ると、その一本を下ろすだけで時間がかかります。
枝葉の量が増えれば、運び出しと処分の費用も増えます。数年放置した木は、費用が数倍になることも珍しくありません。
木そのものが弱る
枝が混み合うと、内側に日が当たらず風も通りません。内側の枝から枯れ込み、病害虫も付きやすくなります。
庭全体が暗くなり、苔が出る
木が茂って日陰になると、その下の地面に苔が出ます。玄関アプローチや駐車場の黒ずみの原因が、実は上の枝だった、というケースは多くあります。駐車場掃除は高圧洗浄でどこまできれいになる?もあわせてご覧ください。
費用の目安と、金額が動く条件
当社では庭木の剪定・枝切りを8,000円〜(税込)を目安にご案内しています。金額が動くのは次の点です。
- 木の高さ。脚立で届くか、高所作業になるかで大きく変わります。
- 本数と種類。低木の刈り込みと、マツの手入れでは手間がまったく違います。
- 切った枝葉の量と処分。運び出しやすさと、回収するかどうかで変わります。
- 周囲の状況。電線が近い、隣家に接している、足場が悪いといった条件で慎重さが求められます。
- どこまで整えるか。危ない枝だけ落とすのか、樹形を整えるのかで違います。
表示は税込の目安です。現地を見たうえで作業前に正式なお見積りをお出しし、そこで確認した範囲であれば、あとから追加で請求することはありません。
隣家や道路にかかった枝の、実際の進め方
ご相談として特に多いのがこのケースなので、どう進めるかをお伝えします。
まず、どこが境界かを確認します
越境している枝を切るとき、作業のためにどうしても隣地側から手を入れる必要が出ることがあります。その場合は事前にお隣へ一声かけていただくか、当社から説明にうかがうこともできます。
道路にかかっている場合
歩行者や車に当たる高さの枝は、優先して処理します。作業中は一時的に通行の妨げになるため、時間帯を選び、必要に応じて誘導をつけます。
電線・引込線に近い場合
電線に触れそうな枝は、当社では直接触りません。電力会社への連絡が必要になる場合があり、その判断も含めてご案内します。ここは安全のため、はっきり線を引いています。
「どこまで切るか」の伝え方
剪定でいちばん行き違いが起きるのが、切る量です。同じ「すっきりさせてください」でも、思い描いている姿は人によってまったく違います。当社で作業前に必ず確認しているのが、次の3つです。
目的はどれに近いですか
邪魔な枝を落としたいのか、全体の形を整えたいのか、とにかく小さくしたいのか。この3つでは作業がまったく違います。
「道路に出ている枝だけ切って、あとは触らないでほしい」というご依頼も普通にあります。むしろそのほうが費用は抑えられます。遠慮せずお伝えください。
どのくらいの高さにしたいですか
「屋根の高さまで」「二階の窓にかからないところまで」「脚立なしで手入れできる高さまで」のように、基準になるものを挙げていただくと伝わりやすくなります。
ただし、一度に切りすぎると木が弱ることがあります。大きくしすぎた木を一気に小さくしたい場合は、2年かけて段階的に下げる提案をすることもあります。その場合は理由をご説明します。
残したいものはありますか
実がなる木で収穫を楽しみにされている、花を毎年見ている、記念に植えた木だから幹は残したい。こうしたご希望は、言われないとこちらでは分かりません。
逆に「もう実の掃除が大変だから、実がつかないようにしたい」というご相談もよくあります。切り方で調整できる場合があります。
切りすぎが不安なときは
作業前に、実際に木の前で「このあたりまで」を一緒に見ていただくのがいちばん確実です。ご不在の場合は、途中で写真をお送りして確認しながら進めることもできます。
剪定は、切ってしまった枝を戻せません。少しでも不安があれば、最初は控えめに切って様子を見る、という進め方をおすすめしています。
自分でやるか、頼むかの分かれ目
ご自身でやりやすいのは、脚立を使わず地面に立ったまま届く高さ、低木や生垣の刈り込み、細い枝を数本落とす程度の作業です。
頼んだほうが良いのは、脚立に登る必要がある、幹が太い、電線が近い、隣家に接している、チャドクガが出る木(ツバキ・サザンカ)、そして高さが屋根を越えている場合です。
特に脚立からの転落は、庭仕事の事故で最も多いものの一つです。数千円を惜しんで大きな怪我をされる例が実際にあります。少しでも不安があれば、見積りだけでもご相談ください。
よくあるご質問
剪定の時期を外してしまいましたが、今から頼んでも大丈夫ですか。
問題ありません。危険な枝や越境している枝は、時期を待たずに処理したほうが良い場合がほとんどです。時期を外す場合は、木への負担が小さい切り方を選んで作業しますので、ご相談ください。
木を1本だけ、伸びた枝だけでも頼めますか。
はい。庭全体でなく、道路に出ている枝だけ、隣家にかかっている枝だけ、といったご依頼も日常的にお受けしています。小さな範囲だからと遠慮していただく必要はありません。
切った枝や葉は持ち帰ってもらえますか。
ご相談いただければ回収・処分まで対応します。ご自身で自治体のごみに出される場合は、束ねて置いていく形でも構いません。どちらにするかで金額が変わりますので、見積りのときにお伝えください。
木を根元から切って、なくしてしまうこともできますか。
伐採も承ります。ただし幹が太い場合、根まで抜く場合は重機や特別な段取りが必要になることがあります。木の大きさと周囲の状況を見たうえで、可能な方法と金額をご説明します。
作業に立ち会う必要はありますか。
どこまで切るかのご希望を最初に確認できれば、あとはご不在でも作業できます。切りすぎを心配される方が多いので、当社では作業前に「このあたりまで」を一緒に確認するようにしています。遠方の場合は写真でのやり取りにも対応します。
見積りだけ頼んで、断ってもいいですか。
問題ありません。見積り・ご相談・出張費はすべて無料です。金額を見てから決めていただけますし、お断りいただいても費用は一切かかりません。
まとめ
庭木の剪定は、落葉樹なら冬、常緑樹なら春か秋、花が咲く木は花が終わった直後が基本です。ただし、道路や隣家に張り出している枝、枯れて落ちそうな枝は、時期を待たずに処理してください。
放置すると隣家とのトラブルになり、作業の難度と費用も上がります。脚立で届くうちに手を入れておくのが、いちばん安く済む方法です。
どの木をいつ切ればいいか分からないときは、写真を送っていただくだけで構いません。木の種類と状態を見て、適した時期と進め方をお伝えします。
お庭のお掃除のえるでは、庭木の剪定・枝切りを8,000円〜(税込)でご案内しています。見積り・ご相談・出張費は無料です。
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